更新日時 2010年06月27日
岳南鉄道線(がくなんてつどうせん)は、静岡県富士市内の吉原駅と岳南江尾駅とを結ぶ岳南鉄道の鉄道路線である。完全なパターンダイヤは採用されていないが、旅客列車は基本的に約30分間隔で運行されている。車両は2編成を使用し、途中の本吉原か岳南原田で離合することが多い。吉原 - 比奈間では、1日4往復の貨物列車が運行されている。基本的に有蓋車のみで編成されているが、希にコンテナ車も連結される。沿線には工場が立ち並び、最盛期には99.9万トン(1969年)の貨物輸送量があった。その後、トラック輸送への転換が進み、14万トン(1999年)にまで落ち込んで、1991年以降は旅客収入が貨物収入を上回っている。その旅客収入も最盛期の6分の1まで落ち込んでいる。吉原は東海道の宿場町であったが、東海道本線は町の近くを通らず、町外れに鈴川駅(現吉原駅)が設置されただけであった。戦後になって、鈴川駅と吉原の中心部とを結ぶ鉄道として開業した。鈴川 - 旧左富士信号場間は、戦前に敷設された日産重工業(現日産自動車)の専用鉄道を利用した。第二期工事として、旧左富士信号所付近から国鉄の身延線入山瀬駅までを結ぶ案、岳南江尾駅から沼津方面への延伸も計画されていたが、資金難で中止され、事業免許も後に失効した。貨物輸送全盛期には、引込線や専用線の総延長が本線の総延長を上回っていたという逸話もある。 | |
駅一覧 吉原駅 - (左富士信号所) - ジヤトコ前(ジヤトコ一地区前)駅 - 吉原本町駅 - 本吉原駅 - (田宿信号所)- 岳南原田駅 - 比奈駅 - 岳南富士岡駅 - 須津駅 - 神谷駅 - 岳南江尾駅 |
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吉原駅(よしわらえき)は、静岡県富士市鈴川本町にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・岳南鉄道の駅である。岳南鉄道の駅はJR駅構内の北側・JR駅舎の北口の西側に位置し、島式ホーム(頭端式ホーム)1面2線を持つ地上駅である。通常、旅客列車はホーム南側の1番線を発着する。ホーム北側の2番線は、旅客列車は朝方(月 - 土曜のみ)、夜間各1往復のみ発着し、それ以外の時間帯は貨車の入換作業に使用される電気機関車の留置線となっている。ホーム西側には、JR側の側線に繋がる貨物列車専用の出発線・到着線がある。駅舎はホームの東側に隣接する。駅舎内にはJRが設置した簡易型の自動改札機が1台あるが、この改札機はもっぱらJRが発行した磁気券の改札を行う(入出場記録を付与する)ためのものである。窓口では、自社線の乗車券と岳南鉄道の各種オリジナルグッズ、JR東海の近距離きっぷ(硬券)などを発売している。また、改札の脇(改札外)にトイレがある。 | |
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吉原駅:JR東海・JR貨物・岳南鉄道の3社が使用する駅であり、JR東海道本線と岳南鉄道線の2路線が乗り入れている。JRと岳南鉄道の駅舎は分離されているが、線路は繋がっている。1966年(昭和41年)に富士市に合併して消滅した旧・吉原市の代表駅である。紙の町富士市に位置するため周囲には製紙工場があり、吉原駅は工場の製品を鉄道輸送する拠点の一つにもなっている。駅の開業は1889年(明治22年)2月である。当初は官設鉄道(後の日本国有鉄道)のみの単独使用駅であったが、1949年(昭和24年)11月から岳南鉄道が乗り入れている。開業時から1956年(昭和31年)4月に吉原駅に改称されるまで当駅は「鈴川駅」を名乗り、「吉原駅」という名称は岳南鉄道の本吉原駅が使用していた。 | |
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8000系:京王電鉄井の頭線で昭和42年から使用され、平成12年9月をもって引退したデハ3000形の中間車を改装・運転室を設け8000形として平成14年12月7日(土)から運行を開始している。 5000形が「赤がえる」、7000形が「新赤がえる」と親しまれたことから、導入にあたり、愛称を公募、一般・小中学生代表等による選考委員会で「がくちゃん かぐや富士」に決定した。「がくちゃん」は地元の鉄道の親しみを込めて、「かぐや富士」は富士市が「かぐや姫伝説」の発祥の地であり富士市をイメージすることから、併記し内外へのアピールすることとなった。 |
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8000系ヘッドマーク。 | 8000系車内。 |
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ED403:昭和40,41年に日本車輌で製造、東京電力が安雲ダム建設資材輸送のため松本電鉄でEO403号車と して使用。昭和47年1月当社で譲り受け使用。40tであるがけん引力も5900Kgもあり、乗心地も良く、又取扱いやすいので入替にも本線けん引にも使用しています。この車両は赤い車体に再塗装され平成17年1月から主に本線上を運行しています。 | |
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吉原駅 - ジヤトコ前駅間。高架は新幹線。 | 吉原駅 - ジヤトコ前駅間の橋梁。 |
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ジヤトコ前(ジヤトコ一地区前)駅:ジヤトコ前駅(ジャトコまええき)は、静岡県富士市依田原町にある岳南鉄道の駅である。副称はジヤトコ1地区前(ジャトコいっちくまえ)。会社名のジヤトコが「ジャトコ」と読まれるのと同様に、駅名も「ジャトコまええき」という読みになっている。 | |
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ジヤトコ前駅:単式ホーム1面1線のみを有する地上駅。ホームは線路の南側に配置されている。駅舎は設置されておらず、無人駅である。 | |
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ジヤトコ前駅 - 吉原本町駅間。 | |
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ジヤトコ前駅 - 吉原本町駅間。 | |
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吉原本町駅(よしわらほんちょうえき)は、静岡県富士市吉原1丁目にある岳南鉄道の駅である。 | |
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吉原本町駅:単式ホーム1面1線のみを有する地上駅。ホームは線路の東側に配置され、その北端に駅舎がある。駅には日中のみ駅員が配置されている。また、電鈴の発車ベルがある。 | |
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唯称寺:身代わり地蔵さん | |
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吉原本町駅 - 本吉原駅間。 | |
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本吉原駅(ほんよしわらえき)は、静岡県富士市今泉1丁目にある岳南鉄道の駅である。 | |
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岳南鉄道本社。 | |
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本吉原駅:島式ホーム1面2線を持つ地上駅で、列車の交換が可能である。ホームの西端に、構内の北側へ抜ける構内踏切が繋がっている。1993年(平成5年)から無人駅で、かつては駅舎があったが、無人化の翌年老朽化のため撤去された。 | |
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本吉原駅 - 岳南原田駅間のガーター橋。 | |
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本吉原駅 - 岳南原田駅間。 | |
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本吉原駅 - 岳南原田駅間。 | |
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本吉原駅 - 岳南原田駅間。 | |
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本吉原駅 - 岳南原田駅間のガーター橋。 | |
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8000系 | |
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岳南原田駅(がくなんはらだえき)は、静岡県富士市原田にある岳南鉄道の駅である。 | |
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岳南原田駅:島式ホーム1面2線を持つ地上駅。ホームのある線路のほか、構内には多くの側線がある。駅舎は構内の北側にあり、駅舎とホームの西端を繋ぐ構内踏切が設置される。駅員は、通勤通学時間帯に配置される。 | |
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岳南原田駅は、専用線発着のコンテナ貨物・専用線発着の車扱貨物の取扱駅となっている。日本大昭和板紙吉永工場(旧・大昭和製紙吉永工場)へ専用線が続いており、コンテナや有蓋車(ワム80000形貨車)を用いた製品輸送が行われている。ただし基本的に比奈駅での取扱が主であるため、当駅での取扱は不定期である。当駅で荷役された貨車は、比奈駅接続の各社専用線同様、ED50形電気機関車により比奈駅構内の小操車場まで移動され、1本の列車に組成される。 | |
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岳南原田駅 - 比奈駅間。 | |
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比奈駅比奈駅(ひなえき)は、静岡県富士市比奈にある岳南鉄道の駅。岳南鉄道で運行されるすべての貨物列車の始発・終着駅になっている。 | |
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比奈駅比奈駅:島式ホーム1面2線を有する地上駅であり、列車の交換が可能である。ホームのある線路のほか、構内には多くの側線がある。駅舎は構内の北側にあり、駅舎とホーム東端を繋ぐ構内踏切が設置されている。駅には、日中のみ駅員が配置される。 | |
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ED501:昭和3年2月、川崎車両製で上田温泉電軌(現在の上田交通)でデロ301号として使用。昭和40年3月、三河鉄道へ譲渡、合併となって名古屋鉄道へ入籍、ED501となった。昭和45年3月に当社が譲り受けた。常時ではないが、いまだに現役で活躍しており、正面窓や日除などそのスタイルはマニアの注目を集めています。 | |
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比奈駅近くに廃車が置いてある。列車の中は倉庫として利用しているようだ。 | |
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比奈駅 - 岳南富士岡駅間。 | |
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比奈駅 - 岳南富士岡駅間。 | |
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比奈駅 - 岳南富士岡駅間。 | |
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岳南富士岡駅(がくなんふじおかえき)は、静岡県富士市富士岡にある岳南鉄道の駅。 | |
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岳南富士岡駅:島式ホーム1面2線の地上駅。側線には、かつて使用されていた車両などが留置されている。また、検修設備が併設されている。通勤通学時間帯にのみ駅員が配置される。 | |
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7003型。 | 7002型。 |
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ED291:休車中(岳南富士岡駅に留置) 昭和2年6月日本車輌で製造、豊川鉄道(株)でテキ52号として使用していた。昭和18年8月に国鉄に買収され、ED29形式(ED291号)に改名され、国鉄飯田線で使用。昭和34年8月に廃車となり、当社が同年9月17日に譲り受けた。当時当社では、架線電圧が600Vのため配線を並列につなぎ替えて使用した。昭和37年1月28日、断流器の容量不足のためSR-107型単位スイッチに改造。昭和41年10月10日、主制御の容量不足のためSR-106型に又、主幹制御器も改造した。昭和44年9月9日架線電圧を600Vから1500Vに昇圧し、これに伴い配線を全般にわたり変更した。昭和47年9月9日に高速度遮断機に変更。 | |
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ED40型:松本電鉄が東京電力梓川水系ダム工事用に新造したものをダム工事完成後の昭和46年に同社より購入し、以降日本大昭和板紙吉永(株)(旧大昭和製紙(株))の紙輸送の主力機として同型2台が稼働している。 この他に予備機として昭和2年製造のED29形(岳南富士岡駅留置)、昭和3年製造のED50形がある。 |
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岳南富士岡駅 - 須津駅間。 | |
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須津駅(すどえき)は、静岡県富士市中里にある岳南鉄道の駅。駅名は旧地名の「須津村」による。 | |
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須津駅:島式ホーム1面2線を有する地上駅。無人駅となっている。 | |
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須津駅 - 神谷駅間。 | |
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神谷駅(かみやえき)は、静岡県富士市にある岳南鉄道の駅。2002年に改築されたが、2両編成の列車だと、列車がホームからはみ出す。 | |
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神谷駅:1面1線の無人駅。ホームと近くの道の間には段差がない、バリアフリー対応駅。 駅舎はない。 | |
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神谷駅 - 岳南江尾駅間。 | |
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岳南江尾駅(がくなんえのおえき)は、静岡県富士市にある岳南鉄道の駅である。 | |
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岳南江尾駅:頭端式ホーム1面2線を持つ地上駅。無人駅である。 駅舎はあるが、券売機等の設備はない。出発案内もあるが、使われていない状態。 構内には仮設トイレが設置されている。 | |
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7000系:澄みきった空気のなか、雄大な富士をバックに走る7000形。平成8年、京王3000形車両を購入。 改造後7000形として現在、主力車両として運用している。5000形の「赤がえる」の後継車両として「新赤がえる」と呼ばれている。 |
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