更新日時 2016年04月13日

ローカル線の旅 和歌山電鐵貴志川線
 和歌山電鐵貴志川線(わかやまでんてつきしがわせん)は、和歌山県和歌山市の和歌山駅から和歌山県紀の川市の貴志駅までを結ぶ和歌山電鐵の鉄道路線である。通称は「わかやま電鉄貴志川線」。和歌山市と野上町を結ぶべく計画されたが、同時期に計画された野上軽便鉄道の計画に敗れ認可が下りず、計画を変更。沿線にある日前宮、竈山神社、伊太祁曽神社などへの参詣(いわゆる三社参り)のための鉄道として、1916年に山東軽便鉄道により開業した。開業当初は当時の和歌山市街地に近い大橋駅(現在の和歌山駅の南西)が起点であったが、翌年に国鉄和歌山駅(現在の紀和駅)近くの中ノ島駅まで延伸。後に紀勢本線の建設に伴い、東和歌山駅(現在の和歌山駅)に起点を変更している。その後、和歌山電気軌道を経て、1961年に南海電気鉄道貴志川線となった。南海電気鉄道が2005年9月末を以って同線から撤退することを発表し、2005年6月に運営会社として和歌山電鐵が設立され(岡山電気軌道株式会社100%出資)、2006年1月に国土交通大臣に鉄道事業譲渡譲受認可申請書が提出され、2006年4月1日から同社のもとで運行されることになった。2006年8月6日からは「いちご電車」、2007年7月29日からは「おもちゃ電車」、2009年3月21日からは「たま電車」が運行されている。たま駅長でも有名である。
 和歌山駅(わかやまえき)は、和歌山県和歌山市美園町五丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・和歌山電鐵の駅。JRの和歌山市における玄関口である。地元では南海電鉄の和歌山市駅と区別するため、それぞれ「和駅(わえき)」、「市駅(しえき)」と通称で呼び分けている。
 和歌山駅構造は5面8線(単式2面、島式3面)のホームを持つ地上駅である。各ホームは地下道や跨線橋で連絡している。自動改札機が設置されていて、なお貴志川線ホームにも簡易型の自動改札機があるが、その前に中間改札(有人)があり、全員必ず通らなくてはいけない。貴志川線からJR線に乗り換える場合、乗車券(ICOCAも含む)をすでに持っているときは、それに切符類を通す(触れる)。持っていないときは、中間改札で「精算済証」をもらってから(その時に貴志川線の切符は回収される)、いったん外に出て切符を買い直すか、乗り換えた列車の車掌もしくは降りた駅で「精算済証」を渡して切符を買う(運賃を支払う)必要がある。逆に、JR線から貴志川線に乗り換える場合で切符を持っていない時は、同じくいったん外に出て買い直すか、9番のりば入口にある窓口で和歌山までの切符(運賃)を見せて、購入する。この場合、カード利用者を除いてホーム内の自動改札は使用できない。なお、わかやま電鉄線ではスルッとKANSAIカード、PiTaPaは使えない。
 いちご電車:リニューアル車第一弾「いちご電車」は、貴志駅周辺の特産品であるイチゴをモチーフに、白地に赤をアクセントとしたデザインとなっており、車両の内外にイチゴを車両の正面に見立てたシンボルマークや「苺」の漢字をアレンジしたシンボルマークが描かれている。車内ではシートにイチゴの柄が多数あしらわれており、床などには様々な種類の木材をふんだんに使用している。
 連結面付近にはカウンターが設けられ、イベント列車として用いる際に接客設備を設けることが出来るようになっている。このカウンターの周囲には、「いちご列車サポーター」としてリニューアル工事に際して支援や寄付を行った個人や団体の名前をプレートに書き込んでいる。この際には2006年7月からの2ヶ月間で、2500件を超す個人や企業・団体から合わせて1100万円近い金額の応募があったというところからも地元の関心と期待の高さが伺える。車内には地方鉄道再生のモデルケースとなりうる一連の取り組みを評価されて受賞した「第5回日本鉄道賞表彰選考委員会特別賞」の記念プレートが取り付けられている。
和歌山電鐵貴志川線 和歌山駅-田中口駅間。
田中口駅(たなかぐちえき)は、和歌山県和歌山市太田にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
 田中口駅構造は単式ホーム1面1線のみを持ち、列車同士の行き違いはできない地上駅。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。木造の駅舎が1990年代には残存していたが、撤去された。ホームには上屋が設けられており、上屋の裏には小さなトイレ(男女共用・汲み取り式)が設置されている。またホームと外部とは三段の短い階段と緩やかなスロープで結ばれている。
和歌山電鐵貴志川線 田中口駅-日前宮駅間。田中口2踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 田中口駅-日前宮駅間。田中口3踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 田中口駅-日前宮駅間。田中口4踏切より撮影。
 日前宮駅(にちぜんぐうえき)は、和歌山県和歌山市有家にある和歌山電鐵貴志川線の駅。紀伊国の一の宮たる日前宮の最寄り駅である。
 日前宮駅構造は島式ホーム1面2線を持つ地上駅。かつては小さな木造駅舎を持ち自動券売機も設置されていたが、2000年(平成12年)の無人化に伴い自動券売機は撤去され、やがて駅舎も解体されてしまった。現在は無人駅で、スルッとKANSAI対応のカードは使用できない。
和歌山電鐵貴志川線 日前宮駅-神前駅間。日前宮2踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 日前宮駅-神前駅間。日前宮3踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 日前宮駅-神前駅間。日前宮4踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 日前宮駅-神前駅間。日前宮6踏切より撮影。
 神前駅(こうざきえき)は、和歌山県和歌山市神前にある和歌山電鐵貴志川線の駅。和歌山市郊外にある小さな停留所である。
 神前駅駅構造は単式ホーム1面1線を持つ地上駅。駅舎を持たず、駅の設備としてはホームと上屋を有するのみ。ホームと外とはホームの端の階段で連絡している。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。貴志川線の各駅は南海時代、様々な時期に駅名標が交換されたため、駅名標の様式が数種類ある(南海の最新版を入れた駅も存在する)。この内、毛筆体の駅名標が残るのは当駅のみとなっていたが、和歌山電鐵転換後に新しいものとなっている。
和歌山電鐵貴志川線 神前駅-竈山駅間。神前1踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 神前駅-竈山駅間。神前4踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 神前駅-竈山駅間。神前5踏切より撮影。
竈山駅(かまやまえき)は和歌山県和歌山市和田にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
 竈山駅構造は単式ホーム1面1線のみを持ち、列車同士の行き違いができない地上駅。ただし、かつては相対式ホーム2面2線で、現在も旧ホームの残骸がある。駅舎は撤去されている。駅名標は、南海本線の最新版に準じた様式のものを用いている(交通センター前駅が開業したため)。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。
和歌山電鐵貴志川線 竈山駅-交通センター前駅間。
交通センター前駅(こうつうセンターまええき)は、和歌山県和歌山市西にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
 交通センター前駅構造は片面1面1線のホームを南側に持つ地上駅である。ホームには屋根があるだけで、駅舎はない。便所は駅設備としてはないが、和歌山交通公園内に男女別の公衆便所(水洗式)がある。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されていない。
県立和歌山交通公園に静態保存されている南海電鉄平野線(1980年廃止)で走っていたモ217。
南海電鉄平野線モ217の車内。
和歌山電鐵貴志川線 交通センター前駅-岡崎前駅間。竈山8踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 交通センター前駅-岡崎前駅間。
岡崎前駅(おかざきまええき)は、和歌山県和歌山市朝日にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
 岡崎前駅構造は島式ホーム1面2線を有する地上駅。貴志方面への線路は、ほぼ一線スルーとなっている。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。
和歌山電鐵貴志川線 岡崎前駅-吉礼駅間。
 吉礼駅(きれえき)は、和歌山県和歌山市吉礼にある和歌山電鐵貴志川線の駅である。古くからの集落にあり利用客が多い駅である。
 吉礼駅構造は単式ホーム1面1線をもち列車同士の行き違いができない地上駅である。この駅の駅舎は平成10年(1998年)に撤去され、設備としてはホームとその上の上屋、そして独立したトイレ(男女共用の汲取式)があるのみである。ホームと外との連絡はホームの端にあるスロープによる。駅舎の跡地には利用者が自転車を置いている。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。ただし、この駅は利用者が多いので朝夕のラッシュ時などにはワンマン列車に運転手のほかに、この駅で集札業務をするための要員が和歌山駅からこの吉礼駅まで乗車する。
 リニューアル車第二弾「おもちゃ電車」、略して「OMODEN(おもでん)」は、おもちゃ箱や子供部屋をモチーフとしたようなデザインとなっており、車体全体を赤く塗った上に「OMODEN」などのロゴを大胆に配置している。座席は一般的なロングシートの他に、木の座席にカラフルな座布団を固定した部分があったり、木馬のような部品が取り付けられた座席があったり、さらにはベビーサークルも置かれているなど非常にユニークである。連結面付近にはギャラリーが設けられ、子供向けからマニア向けまで様々な種類の玩具やフィギュア、プラモデルなどが飾られている。さらにはカプセルトイ自販機のコーナーも設置され、和歌山電鐵オリジナルグッズが販売されていることもある。おもちゃ電車のサポーターとなったのは、当時玩具通販サイトT.J GrosNetを運営していた海南市の企業「T.Jホールディングカンパニー」である。同社の社長が貴志川線沿線育ちという縁からのものである。同社が最初に提案していたのはガンダムシリーズをモチーフとした「ガンダム電車」で5年間広告支援するというものであったが、「いちご電車」の弟としてよりふさわしいように「おもちゃ電車」として思い切ったリニューアルをすることとなった。T.J社は2008年4月15日に民事再生法適用を申請し営業を休止、のち破産となったが、和歌山電鐵ではおもちゃ電車の運行や社内でのカプセルトイの販売には影響はないとしている。右写真はフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より。
和歌山電鐵貴志川線 吉礼駅-伊太祈曽駅間。吉礼1踏切より撮影。
伊太祈曽駅(いだきそえき)は、和歌山県和歌山市伊太祈曽にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
  2006年4月1日に当駅が南海電鉄から和歌山電鐵に譲渡されたが、その際に伊太祁曽駅から現駅名に改称された。和歌山電鐵は、駅名標やパンフレット等の表記について、折を見て修正していく方針である当駅進入前と発車直後、車内では「鞠と殿様」をアレンジしたチャイムを鳴らす。
 伊太祈曽駅構造は島式ホーム1面2線を持つ地上駅である。便所は男女共用の汲み取り式。2000年10月からの日前宮駅、岡崎前駅の無人駅化、和歌山電鐵転換時からの貴志駅の無人駅化に伴い、和歌山駅を除いて貴志川線内では唯一の有人駅となった。ただし運賃等の支払いは電車内で行う形になっており、駅窓口ではもっぱら一日乗車券や和歌山電鐵グッズなどの販売を行っている。日中の列車の一部がこの駅で折り返しとなる。ここから先、貴志方面には、行き違いのできる設備が無いため、当駅で必ず上下列車の交換が行われる。構内には車両基地があり、貴志川線で使用される全車両が配置されている。昼間時間帯では、通常は全6編成のうち半数の3編成のみが使用され、余った車両はここに留置される。和歌山電鐵の本社も本駅構内にあり、貴志川線の中枢となる駅である。
伊太祈曽駅構内の車両基地。
 外観は「いちご電車」に続く白基調となった。全体に101匹の猫の駅長たまのマスコットキャラクターがシールで貼られており、他に肉球の足跡模様や「たま電車」「TAMA」のロゴが入っている。前面中央にはたまのイラスト入り真鍮プレートが配され、左右に猫のヒゲをモチーフにした線が入っている。なお、2705の北側連結面寄りに動物の本を開架する「たま文庫」の本棚が設置されているため、後扉から連結面寄りの客用窓が埋め込まれている。 座席の仕様は「おもちゃ電車」と同様に様々な形状の座席が並ぶものとなっており、ベビーサークルや、たまが乗車する時のための専用ケージも備えている。ベンチは背もたれが猫のシルエットに切り抜かれた木板であったりアンティーク家具のような猫足を採り入れるなど猫のモチーフが多用され、車内の色調が白・黒・オレンジを基本としている点も、三毛猫のたまを意識してのことである。
和歌山電鐵貴志川線 伊太祈曽駅-山東駅間。伊太祈曽1踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 伊太祈曽駅-山東駅間。伊太祈曽2踏切より撮影。
山東駅(さんどうえき)は、和歌山県和歌山市永山にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
 山東駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅である。かつては駅舎があった。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。
 2270系2272F。和歌山電鐵2270系電車(わかやまでんてつ2270けいでんしゃ)とは、和歌山電鐵が所有する通勤形電車である。南海電気鉄道が同社の22000系電車を貴志川線向けに改造(車体更新)したものを、2006年の同線経営譲渡時に、ともに引き継いだものである。
和歌山電鐵貴志川線 山東駅-大池遊園駅間。
和歌山電鐵貴志川線 山東駅-大池遊園駅間。
和歌山電鐵貴志川線 山東駅-大池遊園駅間。
和歌山電鐵貴志川線 山東駅-大池遊園駅間。
和歌山電鐵貴志川線 山東駅-大池遊園駅間。
 大池遊園駅(おいけゆうえんえき)は、和歌山県紀の川市貴志川町長山にある和歌山電鐵貴志川線の駅。大池遊園の最寄り駅で、和歌山市と海南市および紀の川市が接する付近にある。
 大池遊園駅構造は島式ホーム1面2線の内、かつて駅舎が建っていた側の1線を撤去した1面1線のホームを持つ地上駅。ホームへはその端から出入りをするが、その場所に運賃表などを掲示した古ぼけた小屋が建っている。古くからの木造駅舎は1998年に撤去され、現在は駅舎も無い無人駅である。無人化後もしばらくは、大池遊園への花見客のため桜のシーズンのみは駅員を配置していたというが、今はそれも実施していない。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。ホーム南側、叢に隠れるような位置に「乗客待合室」と記された木造の建物が残り、往時の賑わいを静かに物語っている。便所はかつて、駅構外に男女共用の汲取式(大便器は大きな穴のタイプ)が設置されていたが、2006年に撤去された。
和歌山電鐵貴志川線 大池遊園駅-西山口駅間。大池遊園1踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 大池遊園駅-西山口駅間。大池遊園2踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 大池遊園駅-西山口駅間。
 西山口駅(にしやまぐちえき)は、和歌山県紀の川市貴志川町長山にある和歌山電鐵貴志川線の駅。長山団地への入り口駅となっている。
 西山口駅構造は単式ホーム1面1線を持ち、列車同士の行き違いができない地上駅。この駅の駅舎は1996年(平成8年)に撤去され、設備としては線路の北側に設けられたホームとその上の上屋があるのみである。ホームと外との連絡はホームの和歌山側の端にある、数段の階段で行う。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。
和歌山電鐵貴志川線 西山口駅-甘露寺前駅間。西山口2踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 西山口駅-甘露寺前駅間。西山口3踏切より撮影。
和歌山電鐵貴志川線 西山口駅-甘露寺前駅間。西山口4踏切より撮影。
甘露寺前駅(かんろじまええき)は、和歌山県紀の川市貴志川町長原にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
 甘露寺前駅構造は単式ホーム1面1線をもつ地上駅。かつては島式ホーム1面2線となっていた。無人駅で、自動券売機や自動改札機などは設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない。
和歌山電鐵貴志川線 甘露寺前駅-貴志駅間。
和歌山電鐵貴志川線 甘露寺前駅-貴志駅間。
和歌山電鐵貴志川線 甘露寺前駅-貴志駅間。
 貴志駅(きしえき)は和歌山県紀の川市貴志川町神戸(こうど)にある和歌山電鐵貴志川線の駅である。この駅の売店の飼い猫「たま」が同社より正式に駅長に任命されたことで話題を呼んだ。
 貴志駅構造は貴志川線の終着駅。単式ホーム1面1線と1線の保線用留置線を持つ地上駅である。ホームに面した線路は駅を過ぎても続いており、踏切を越えた先に2両分の引上線がある。駅舎は長らく開業以来の木造駅舎であったが、老朽化のため観光拠点としてふさわしいよう2010年に建て替えられた。2270系「いちご電車・おもちゃ電車・たま電車」のリニューアルデザインを手がけた水戸岡鋭治による、「エコでネコロジー」をテーマとした猫の顔をモチーフとしたデザインで、南海辰村建設による和歌山県産の木材を多く用いた木造の駅舎に、伝統工法を用いた檜皮葺の屋根となっており、駅舎には「たまミュージアム貴志駅」という名前が付けられている。
 内部には正面より見て左側にたま駅長の飼い主が経営する売店「小山商店」とたま駅長の「駅長室」(共に日曜日休業)が、右手側には地元特産の果物のジュースやジェラートを販売する「たまカフェ」(毎月第3水曜日休業)が設けられている。右手側外には別棟で男女別および車椅子対応のトイレ、およびホームへの車椅子用のスロープが設置されている。ホームには「いちご神社」「おもちゃ神社」「ねこ神社」の三つの小さな祠が建立され、それぞれに電車と果物はじめ農作物、電車とおもちゃや遊具、電車とねこや動物全般を祀っている。南海電気鉄道からの移管以前・以後を通じてスルッとKANSAI対応のカードは使用できない。朝夕・混雑時のみ有人集札を実施し、小山商店では回数券と一日乗車券のみ販売している。
 たま(1999年4月29日 - )は、和歌山県紀の川市の和歌山電鐵貴志川線貴志駅において駅長を勤めている雌の三毛猫である。2007年1月5日に和歌山電鐵から正式に駅長に任命されたことで話題を呼んだ。その主な業務は「客招き」である。任期はなく終身雇用で あり、報酬は年俸としてのキャットフード1年分である。乗客数の増加・観光へのアピールへの功績から、同社からは「スーパー駅長」・「和歌山電鐵執行役員(エグゼクティブオフィサー)」の肩書きを、和歌山県からは「和歌山県勲功爵(わかやま で ナイト)」の称号を与えられている。たまは同駅の売店である小山商店(こやましょうてん)の飼い猫である。同居する雌猫のちび(2000年5月12日 - )と、たまの母親であるミーコ(1998年10月3日 - 2009年7月20日)も助役に就任した。このうちミーコは他界した後の7月26日に「永久助役」とされた。
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出典:和歌山電鐵株式会社