更新日時 2021年10月30日

薗原ダム
 薗原ダム(そのはらダム)は、群馬県沼田市利根町(旧利根郡利根村)穴原地先、一級河川・利根川水系片品川に建設されたダムである。国土交通省関東地方整備局が管理する特定多目的ダムで、利根川の治水と首都圏への利水を司る利根川上流ダム群の一つである。堤高76.5mの重力式コンクリートダムで、ダム群の中では藤原ダム(利根川)・相俣ダム(赤谷川)に次いで三番目に建設されたダムである。ダム湖は薗原湖と呼ばれる。1947年(昭和22年)のカスリーン台風により甚大な被害を受けた利根川流域の総合的な治水対策を図るため、建設省(現・国土交通省)は1948年(昭和23年)より利根川の有力支川である片品川に多目的ダムを建設するための予備調査を開始した。その後経済安定本部の諮問機関・治水調査会の答申を元に「利根川改訂改修計画」が1949年(昭和24年)に立案され、1952年(昭和27年)には治水・利水の根本対策が策定された。この中で片品川では老神温泉地点と薗原地点がダム建設地点候補に挙ったが、1953年(昭和28年)に薗原地点に建設を決定し1958年(昭和33年)に実施計画調査に入った。この間76戸85世帯の水没住民に対する補償交渉が行われた。だが住民の反対運動は極めて激しく、その激烈さは当時九州で起こっていた蜂の巣城紛争にも劣らぬものであったという。水没地には老神温泉の旅館5軒も含まれており、こうしたことも反対運動を激しくさせた。建設省は水没する源泉補償として10か所の試掘を行うなど温泉に対する補償も並行して行われた。結果補償交渉は難航しながらも妥結し本体工事に着手、1965年(昭和40年)に完成した。
@薗原ダム下流側堤体。
@薗原ダム管理棟。
A薗原ダム名盤。
A薗原ダム堤頂。
B薗原ダムダム湖側堤体。
A薗原ダムの薗原湖。
C薗原ダムのゲート解放装置。
D薗原ダムの大庭隧道。
D薗原ダムの大庭隧道から薗原ダム堤頂をみる。
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出典: 「国土地理院の電子国土Web(地図画像)『沼田市』を掲載」