更新日時 2014年08月08日
日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道は、かつて新潟県北蒲原郡赤谷村内にあった専用鉄道。日鉄鉱業赤谷鉄山から産出される鉄鉱石を運搬するために日本国有鉄道(国鉄)赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間に敷設されていた。鉱石の輸送手段として各坑口(簀立沢、水無、源兵エ野巣、場割澤)より索道を使い袖上平に集め袖上平(赤谷鉄山) - 東赤谷間に鉄道を再び敷設し、赤谷 - 東赤谷間は国鉄が建設することとなった。 1941年(昭和16年)4月に赤谷鉄山は採掘を開始。鉄道の開通をまち6月15日開山式を挙行した。昭和17年からは強制徴用により増産体制を整え18-19年度と年間10万トンの生産を達成した。ところが終戦後は生産量が激減。規模を縮小することになった。しかし新たに探鉱し有望な鉱量を確保して立て直していった。この地方は豪雪地帯であり冬期の約5ヶ月間(11月半から翌年4月まで)は鉄道は不通となるため、鉱山は採鉱を休止しその間鉱夫は他の鉱山へ出稼ぎをしていた。この非能率を解消するため蒸気鉄道を廃止し路線全線にスノーシェッドとトンネルを設けた鉱山用電気軌道を敷設し通年操業を目指すべく1955年(昭和30年)より工事をはじめた。この結果蒸気鉄道は1956年(昭和31年)9月30日の運行が最後となった。廃止後蒸気機関車2両は羽鶴鉱業所に行き、客車2両が地元幼稚園に譲られたという。 | |
路線距離 : 国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間 4.2キロ | |
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新潟市新津鉄道資料館展示の赤谷線の東赤谷駅駅名標の写真と赤谷線。 | |
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@東赤谷駅(ひがしあかたにえき)は、かつて新潟県新発田市赤谷にあった、日本国有鉄道(国鉄)赤谷線の駅(廃駅)である。赤谷線廃止に伴い1984年(昭和59年)4月1日に廃止された。当時の国鉄で唯一のスイッチバックの終着駅であった。 | |
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@東赤谷駅構造は赤谷からの列車はスイッチバックして駅構内に入るという変わった駅構造であった。これは、1000分の33という急勾配があったためである。旅客ホームは島式1面2線。また、日鉄鉱業の専用線が2本存在した。それとは別に当駅から日鉄鉱業赤谷鉱山専用鉄道が出ていた。この鉄道は開業当初は軌間1067mmであったが、1957年(昭和32年)には軌間610mmで敷設し直され電化もされていた。当駅の新発田寄りにはイギリス製の転車台があったが、大井川鐵道の千頭駅に移設され今なお現用されている。 | |
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A日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。 | |
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B日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。道路脇のスペースが廃線跡。 | |
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B日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。枕木、境界杭。 | |
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C日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。 | |
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D日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。 | |
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E日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。 | |
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F日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。 | |
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G日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。 | |
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H日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。隧道は閉塞していて何かのセンサーが付いている。近づくのは止めよう。 | |
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H日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。隧道の先には橋梁が残る。 | |
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H日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。橋梁の先にも隧道が有り閉塞している。 | |
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I日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。道路脇に隧道発見。日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道に繋がっていると思われる。柵が開いているが、下がぬかるんでいるので是より先の確認は断念。 | |
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J日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。こちら側の隧道の坑口はこの辺に有ると思われるが確認出来なかった。 | |
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K日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。飯豊川(加治川)に両端にプレートガーターをもったアメリカ系のプラットトラス橋である飯豊川橋梁が残されている。銘版によると1921年(大正10年)渡辺鉄工所製作となっている。廃線後一時は一般に利用されていたが県道橋の完成により用途廃止となり放置されている。 | |
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K日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。道路脇が廃線跡。 | |
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L日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の国鉄赤谷線東赤谷駅 - 赤谷鉄山間の廃線跡。 | |
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M日鉄鉱業赤谷鉱業所専用鉄道の赤谷鉄山跡。鉱石を積み込む設備が残る。 | |
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