更新日時 2017年05月14日

廃線探索 西沢森林軌道
 西沢森林軌道:三富村と塩山駅を結ぶ三塩軌道と称し、昭和8年から昭和43年まで、主に西沢・東沢一帯の県有林の木材搬出に活躍したものです。全長は36kmで、自然勾配をせび(ブレーキ)だけで塩山駅まで下り、登りは馬で2台づつ引き上げていましたが、昭和20年頃からはディーゼル機関車で、6〜8台を現在地の対岸にあった中土場まで運び、ここから奥16kmは馬に頼っていました。木材搬出の工程は、伐採を専門とする者と、積子といって丸太をトロッコに積む者、及び運材夫といって中土場まで運びこれを塩山駅まで運ぶ業務をそれぞれ分業で行っていました。県有林から木材を搬出の合間に、民間の者も炭・薪・繭等の搬出、米を始め、あらゆる生活物資の搬入に、このトロッコを利用していました。かつては、戦前黒金山の銅鉱採掘による鉱石運搬・また鶏冠山から採掘された珪石の運搬は最後まで行われていましたが、昭和43年その歴史を閉じました。昭和41年中土場〜塩山駅間の軌道は撤去されました。
@西沢森林軌道の中悪沢ここから西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡が続く。
A西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
B西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。片側のレールが残る。
 C西沢森林軌道の廃線跡。奥悪沢。三塩軌道(西沢軌道)の路線延長の際山の形状等の理由で何カ所か沢を迂回するコースが作られましたが、その中でも特に路線施工が困難で、災害等常に修復をしなければならなかった沢の一つで最も奥に位置したことから「奥悪沢」と呼ばれるようになった。
D西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
 E西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。2号橋梁。この橋梁が架かっている状況を見るとこの先の廃線跡が心配である。橋が架かっていなかったら、渡るのが困難な場所が多くありそうだ。
F西沢森林軌道の廃線跡。3号橋梁。
G西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。4号橋梁。
H西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。7号橋梁。
I西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。レールが残る。
J西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。トロッコのモニュメントが残る。
K西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。大久保沢の19号橋梁の先まで軌道跡が有った。
K西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。大久保沢の19号橋梁は廃線跡より手前でショートカットしている。
L西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。レールが2本残る。
M西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
N西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。レールが2本残る。
 O西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。いこりころばし:運材夫をしていた「猪虎狸」さんが、操作ミスでトロッコと一緒に沢に転落し負傷したことから「いこりころばし」と呼ばれている。
 P西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。ひこいっちゃんころばし:運材夫をしていた「彦一」さんが、操作ミスでトロッコと一緒に沢に転落し負傷したことから「ひこいっちゃんころばし」と呼ばれている。
 Q西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。しゃくなげ橋。通常、橋の下に設置されている耐風索は橋の両側2本であるが、この地は狭隘かつ急峻な地形から1本となっている。そのため、横からの風荷重を歩廊の下に設置された横構と呼ばれる斜部材で、橋の両端のコンクリート橋台に伝える構造とし、風速55m/sの強風にも耐えうる物となっている。1本のみの耐風索は下からの風荷重による浮き上がり防止及び横揺れの減少を目的に設置されている。軌道跡は谷側を迂回していた。
 Q七ツ釜五段の滝(五つ淵):当時西沢、東沢一帯の県有林の木材搬出を行っていた方々が、線路のポイントとして付けた名前で、ここから西沢を見下ろすと「七ツ釜五段の滝」が真下に見えることから「五つ淵」と付けた。
 R西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。沢ぐるみ沢:当時西沢、東沢一帯の県有林の木材搬出を行っていた方々が、休憩のポイントとして付けた名前で、「さわぐるみ」という大きな木が有り、給水も出来たことから「飯場」なども作られた。さわぐるみ橋(方杖橋):方杖とは歩廊・主桁を支える斜めの部材を呼び、谷間など中間に支えを作れない場合に、吊橋・アーチ橋とともに多く見られる橋の形状である。現在の橋が出来る前にあった橋も木の方杖橋であり、この地にとどめるためその形状を模したデザインとなっている。
S西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。滝の上展望台。バイオトイレが2基設置されている。
 @西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。滑落死亡事故が多発しており危険なので迂回してくださいとは書いてあるが、立入禁止とは書かれていないので迷わず進む。でもこの書かれている意味が実感として感じられた。この場所は二度と来たくない、落ちたら死ぬ場所であった。
@西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。この辺はまだ序の口です。
A西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。谷間に大きな石が落下いしている。
A西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。レールも垂直に落下いしているが迂回できるので余裕。
B西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。段々怪しくなってきたがまだ余裕です。
C西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。橋は渡らずに迂回する。
C西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。今回の一つ目の難所。私は四つん這いで渡りました。
C西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。垂直な崖で間違いなく落ちたら死にます。
 D西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。落ちたら死ぬ2箇所目の難所。私の体重でも大丈夫でしたが、この橋は木橋なので何時まで持つか解らないですね。ここを渡れる方はどれくらいいますか?
E西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。この辺は無難にクリア。
 F西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。ここは見た目は怖そうでは無いですが、足場が岩で濡れ落ち葉が付着していて滑りそうだったので、一旦はここで諦めて引き返そうとしたら、先に渡った人から、このこの先に隧道が有ると聞いて無理して渡りました。帰りは意外と怖さが無く渡れました。
G西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
H西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
H西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。1本目の隧道。
H西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。1本目の隧道内部は素掘りの隧道となっている。
H西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
I西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。この辺は余裕で渡れる。
J西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。カーブに脱線防止用のレールも残る。
K西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。林業の木材を巻き上げる機械のようだ。
L西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。隧道の前は空中にレールが敷かれている。
L西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。2本目の隧道。
L西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。2本目の隧道。
M西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。ここもちょっと危険な場所ですが問題なく渡れます。
N西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
O西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
P西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。
Q西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。5月連休なのにまだ雪が残っています。
R西沢森林軌道(三塩軌道)の廃線跡。今回は長窪沢まで来ました。
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