更新日時 2010年08月16日

 東武会沢線(あいざわせん)は石灰石、ドロマイト等の運搬用に設けられた、佐野線の終点葛生駅から第三会沢駅に至る東武鉄道の貨物線である。
路線データ ※運行停止時点 路線距離:葛生 - 上白石 - 第三会沢間 4.2km
軌間:1067mm  駅数:駅(起終点含む)  電化区間:全線(直流1500V)  複線区間:なし(全線単線)
駅一覧 ※運行停止時点
葛生駅 - 上白石駅 - 築地駅 - 第一会沢駅 - 第二会沢駅 - 第三会沢駅
 @葛生駅(くずうえき)は、栃木県佐野市葛生東にある東武鉄道佐野線の駅。佐野線の終着駅で、特急「りょうもう」の終点でもある。有人駅。かつて、東武会沢線・東武大叶線・日鉄鉱業羽鶴専用鉄道の三つの貨物線が当駅まで石灰、セメント、ドロマイトを輸送していた。セメントは東武伊勢崎線経由で業平橋駅まで輸送された。貨物輸送が廃止された後はその設備のほとんどが撤去されているが構内は広く、かつての貨物線の名残をとどめている。当駅から先にも路線跡が続き、架線柱や腕木式信号機も残っている。貨物輸送の全盛期には駅員が80名在籍し構内には旅客用も含め20本の線路があり、東武鉄道で最大、日本でも屈指のターミナル駅であった。その時期に当駅 - 多田間の複線化の予定もあり、その用地は国道293号沿いに確保されている。
 @駅構造は単式ホーム1面1線と留置線3線を有する地上駅。ホーム屋根は改札側から2両分しかなく、柱の下部はピンク色である。2両編成の列車は屋根のない箇所に停車する。2006年(平成18年)3月18日に実施されたダイヤ改正からワンマン列車の戸じめ確認のために、カーブミラーのような鏡が設けられている。さらに同年8月から、運転士に出発信号機が開通したことを知らせるメロディ(静かな湖畔)が流れるようになった。発車メロディの役割も果たしているが、発車した後も信号の現示が赤に変わるまで流れるので、正確には発車メロディではない。留置線のうち1線は非電化である。夜間、当駅に到着した特急「りょうもう」と、上り終電発車後に当駅に到着した普通列車は駅構内で夜間滞泊する。事業用車両は非電化の留置線に留置される場合がある。駅舎は線路の西側にあり、ホームとはスロープで連絡しているため段差はない。自動改札機は設置されていないが、2007年(平成19年)3月18日のPASMO使用開始に伴い、ICカード簡易改札機が設置されている。自動券売機は1基設置されている。改札口は駅舎内のほかに駅舎脇にもう一か所あり、朝の通学ラッシュ時に使用される。それ以外の時間帯には「出口⇒」の看板が掲出される。
東武の鉄道車両 90年の歩み 写真集より B1形3号機 昭和14年:葛生
A葛生駅から先は線路は途切れているが、かつてはその先のも線路は延びていた。
C本線側は日鉄鉱業羽鶴専用鉄道と東武会沢線が上白石貨物操車場の先で分岐する。
C腕木式信号が残っている。 Dこの辺が上白石貨物操車場
E日鉄鉱業羽鶴専用鉄道と東武会沢線がここで分岐。右写真橋台は東武会沢線の橋台。F
F分岐後、廃線跡が確認でき、国道293号線を横断後は大型車の駐車場へ。
G村樫石灰工業第二工場の敷地を通り東武会沢線は国道293号線の西側沿いに進む。
H国道293号線沿いの廃線跡と思われる場所。
I小曽戸川の新時の小橋付近。小曽戸川には橋台跡は残っていない。
Jここから廃線跡が解る場所が出現する。
K東武会沢線の廃線跡がしっかりと解る場所。
K道路を横断し廃線跡は続く。 L橋台跡が残る。
L廃線跡には太い管が埋設されている。導水管か?
M小川に橋台跡が残る。  N小屋に休憩室と書かれているが、鉄道関連の休憩室か?
O広いスペースになっているが、終点の第三会沢駅跡か?
P村樫石灰工業会沢工場。
 Q宇津野洞窟の標高は165mであり、本洞窟の原形は、新生代第三紀以後洪積世を通じて発達したもので、地下水の働きにより、石灰岩が溶かされ現在の姿になったと思われる。部分的には、今も、鍾乳石、石筍の発達が良好である。葛生町一帯には、約2億5000万年前に形成されたと思われる、石灰岩ドロマイト(苦灰岩)を主とした地層が、延長30q、直径8q南西に開いた馬蹄形をなして分布している。宇津野洞窟は、安蘇層群、鍋山層、唐沢石灰岩中に発達するN-S、E-W方向の節理(石目)や断層面に沿って、形成された石灰洞である。また、宇津野洞窟は佐野坂東32番の札所で勝道上人が、開基されたと伝えられ、信仰をあつめていた。
Q宇津野洞窟内。
Q宇津野洞窟内。
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廃線探索 東武会沢線