廃線探索 桃花台新交通

更新日時 2024年02月03日

 桃花台新交通株式会社は愛知県小牧市で新交通システムの桃花台線を運営していた、第三セクターの鉄道会社である。愛知県と小牧市、中部地方の企業である名古屋鉄道や旧東海銀行(現・三菱東京UFJ銀行)、中部電力、東邦ガス、トヨタ自動車などの出資によって1979年に設立された。本社所在地は、愛知県小牧市光ヶ丘6丁目4271の1。会社設立は、1979年。1991年3月25日の桃花台線開業と同時に、営業開始。資本金は、30億円。内訳は、愛知県は13.8億円、小牧市が3億円出資。加えて、愛知県より運営資金として30億円が、貸し付けられた。会社は2003年3月31日の決算において、61億円の繰越損失、31億円の債務超過状態となり、2006年9月には運営資金が底を付く見通しとなった。そのため、愛知県は桃花台線の存廃を含めて検討を始め、2004年12月に、愛知県は有識者による「桃花台線のあり方検討会」を設立する。検討会の提言により、愛知万博(愛・地球博)の愛・地球博線で採用された磁気誘導式無軌条交通システム(IMTS)に切り替えることを検討したが、同会の試算よりコストが高くつく事などから、この案は頓挫してしまった。また、その後の調査で、赤字解消が困難な事や桃花台ニュータウンの人口が減少する可能性などもある事から、同路線は2006年3月28日に、廃止が決定する。2006年9月30日限りで新交通システムの運行を取りやめ、翌10月1日に廃止。日本における新交通システムの初の廃止例となった。同年11月17日に臨時の株主総会を開き、業務などを清算会社へ移行する決議を経て、会社解散を決定。最終的な累積赤字は約65億円、債務超過額は35億8,452万円である。また東京商工リサーチによれば資産は10億7,595万円、負債総額は45億9,710万円。なお2007年7月に同社は、名古屋地方裁判所へ特別清算を申請している。また今後業務などを清算会社へ移行し、2007年度末に解散。桃花台線(とうかだいせん)は、愛知県小牧市のほぼ中央部にある小牧駅から同市東部にある桃花台ニュータウンの桃花台東駅までを結んでいた、桃花台新交通が運営していた新交通システム路線である。愛称は、一般公募から選出された「ピーチライナー」。小牧市のほぼ中央にある市街地と、同市東部に広がる桃花台ニュータウンを結ぶ交通。1991年より2006年まで営業。小牧駅 - 小牧原駅間は、名鉄小牧線の同区間と並行し、小牧原駅北側で同線を西から東へまたぎ、その後国道155号線上に設けられた高架軌道により桃花台ニュータウンへ向かう。その後は県道明治村小牧線をたどり、篠岡信号の直前で方向を変えて同地を半周し、中央自動車道を桃花台バスストップ直前でまたぎ、桃花台東駅へ到着する。なお起終点駅である小牧駅と桃花台東駅にあるループ線を回って折り返す仕組みのため、営業運転中の車両は同一方向のみに進む。駅員は小牧駅と桃花台センター駅の2駅のみに配置され、残りの5駅は無人駅。有人駅にのみ、エスカレーターとトイレが設置されていた。桃花台センター駅のみが地下にホームがあり、残りの6駅は高架駅。すべての駅にホームドアが設置されていた。桃花台東駅が終着駅となっていたが、計画ではJR東海の高蔵寺駅まで延伸する予定で、一部区間は用地確保がされ、終端ループも分岐側に設置されるなどの準備がなされていた。しかし多額の負債を抱えていたことと、延伸には県の試算で約1000億円と多額の費用がかかることから、計画は凍結された。
駅名 営業キロ 接続路線 所在地
小牧駅 0.0 名古屋鉄道:小牧線 小牧市 中央1丁目
小牧原駅 1.28 名古屋鉄道:小牧線 大字小牧原新田
東田中駅 2.15   大字東田中
上末駅 3.73   大字上末
桃花台西駅 5.47   古雅4丁目
桃花台センター駅 6.49   古雅1丁目
桃花台東駅 7.43   城山3丁目
@桃花台東駅 @桃花台東駅折り返しのループ
@桃花台東駅
A本線へ繋がるルート:ここで切れている A桃花台新交通本社跡地
A桃花台新交通本社跡地 建物及び設備は全て撤去されている。一部駐車場に成っている。
A桃花台新交通本社門跡 A桃花台新交通本社看板
A廃線跡の高架橋  B短いトンネルに成っているがトンネルである必要が有るのか?側面に絵が沢山描かれている。
B桃花台新交通の絵が側面に描かれていたが・・・  Bここから桃花台センター駅迄、トンネルに成っている
Bこの植え込みの下が桃花台線の廃線跡
C桃花台センター駅 C桃花台センター駅 アピタ
C桃花台センター駅 C桃花台センター駅
C桃花台センター駅 C桃花台センター駅
C桃花台センター駅ホームは地下に・・・ C桃花台・四季の森看板
C桃花台センター駅は地下駅になっている D桃花台センター駅方面を見る
D桃花台西公園方面を見る D桃花台西公園
D桃花台西公園
E桃花台西公園
E桃花台西公園
F高架下に沢山の燕の巣がある。
F桃花台西駅で高架が二股に別れている F桃花台西駅入口
F桃花台西駅ローターは見る影もない F桃花台西駅のシャッターは降ろされている
F桃花台西駅  F桃花台西駅からバス停までは遊歩道の様に成っている。
Fあおい交通桃花台西バス停付近 G国道155号線へカーブして合流
H名鉄バス上末東山バス停付近 H国道155号線の中央分離帯に高架橋がある
I国道155号線の中央分離帯にピーチライナーの高架橋廃線跡が・・・
 J上末城跡:森下城ともいう。足利氏の末裔、落合将監勝正が築いたものである。勝正は文明年間(1469年〜87年)の人物で子の安親は織田氏につかえた。天正小牧・長久手の合戦では、池田勝入らの三河侵入の道案内をしたという。城跡の全容は明らかではないが、上末交差点の東南側に位置し、曲輪や堀、土塁の跡が、国道155号線からも見ることができる。
K上末駅、入口は万能塀で閉鎖されている
L三菱重工名古屋誘導推進システム製作所前
M東田中駅、入口は万能塀で閉鎖されている
 N三ツ山古墳群:かっては3基からなる古墳群で、国道155号線の拡張工事に伴い北側の2基について、昭和54年に発掘調査が実施された。発掘の結果、2基とも一辺約20メートルほどの方墳で、墳頂部に割竹形木棺を埋葬し、銅鏡3面、鉄製の武器、農耕具を副葬していた。4世紀後半から5世紀前半にかけて築かれた古墳群で、市内では小木古墳群につぐ前期古墳群である。現在は、調査されなかった3号墳のみが残る。なお、出土品は、小牧市歴史館に展示中である。
Oピーチライナーと名鉄小牧線はここで交差し平行して小牧駅まで併走する。
O名鉄小牧線、小牧原駅 O名鉄小牧原駅より桃花台線を見る
O桃花台線小牧原駅
O桃花台線小牧原駅
P高速道路を潜るため高架が下がって来ている P右、名鉄小牧線。左、ピーチライナー廃線
Pピーチライナーの高架 Q右下名鉄小牧線。左上ピーチライナー廃線
Q左下名鉄小牧線、右上ピーチライナー廃線 R道路の中央上を通るピーチライナーの高架橋
Rピーチライナーはここでカーブしている Rこの駐車場の下に名鉄小牧線が通っている
S小牧駅の下を潜る道路 S桃花台線小牧駅 折り返しのループ
S小牧駅手前の解体状況(2024年02月01日)
S桃花台線小牧駅 折り返しのループ S桃花台線小牧駅
S小牧駅の解体状況(2024年02月01日)
S小牧駅のループ解体状況(2024年02月01日)
S小牧駅のループ解体状況(2024年02月01日)
S桃花台線小牧駅。名鉄側入口 S桃花台線小牧駅。名鉄へ
S桃花台線小牧駅入口は綺麗に塞がれている。
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