更新日時 2013年12月10日

松代大本営跡(象山地下壕)
 松代大本営跡(まつしろだいほんえいあと)は、太平洋戦争末期、日本(当時の大日本帝国)の国家中枢機能移転のために長野県埴科郡松代町(現在の長野市松代地区)などの山中(象山、舞鶴山、皆神山の3箇所)に掘られた地下坑道跡である。このうち現在、象山地下壕(ぞうざんちかごう)が一般公開(無料)されている。初期の計画では、象山地下壕に、政府機関、日本放送協会、中央電話局の施設を建設。皆神山地下壕に皇居、大本営の施設が予定されていた。しかし、皆神山の地盤が脆く、舞鶴山地下壕に皇居、大本営を移転する計画に変更される。舞鶴山にはコンクリート製の庁舎が外に造られた。また皆神山地下壕は備蓄庫とされた。3つの地下壕の長さは10kmにも及ぶ。そのうち中心となる地下坑道は松代町の象山、舞鶴山、皆神山の3箇所が掘削された。象山地下壕には政府、日本放送協会、中央電話局、舞鶴山地下壕付近の地上部には、天皇御座所、皇后御座所、宮内省(現在の宮内庁)として予定されていた建物が造られ現在も残っている。また皆神山地下壕には備蓄庫が予定された。
館山市 赤山地下壕
@松代象山地下壕鳥瞰図。 @入場は無料でヘルメットを貸してくれます。
@松代象山地下壕入口。
 A公開部分の穴は鉄骨で補強されている。私は背が低いので頭をぶつけませんが、背が高い人は頭をぶつけそうな高さです。
A非公開部分の横穴。
B公開部分の松代大本営、象山地下壕。非公開部分は閉鎖されています。
B非公開部分の横穴。
C公開部分の松代大本営、象山地下壕。
D公開部分の松代大本営、象山地下壕。
 E削岩機ロッド掘削跡:壁面の穴は、壕内に多数残されている。この穴は、削岩機で岩石をくり抜いた後、ダイナマイトを仕掛けるためにあけられたものと言われている。また、削岩機で壁面を削った跡も、壕内の至るところに残されている。
 Fトロッコ枕木の跡:壕内で掘った石屑(ズリ)はトロッコに乗せて壕外に搬出された。トロッコは土木工事用の運搬手押し4輪台車で、枕木によって固定されたレール(軌条)上を走行していた。その枕木の周囲に砂が落ち凹ができた。その凹の跡が当時の作業を如実に物語っている。
G公開部分の松代大本営、象山地下壕。非公開部分は閉鎖されています。
 G測点跡:壕を精巧な網の目状に掘削するにあたり、壕の東西・水平を測量した跡といわれている。天井に四角い杭が刺さっておりその先には釘の先端が残されているが、これは測量時に下げ振りをぶら下げたものと考えられている。
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