更新日時 2011年06月14日

 向ヶ丘遊園モノレール線(むこうがおかゆうえんモノレールせん)は、神奈川県川崎市多摩区の向ヶ丘遊園駅から向ヶ丘遊園正門駅までを結んでいた、小田急電鉄のモノレール路線。向ヶ丘遊園正門駅付近を除く全線が東京都道・神奈川県道9号川崎府中線(府中街道)など道路および遊歩道と並行していた。運賃が100円と安く、向ヶ丘遊園への入園者だけでなく付近の住民の利用者もいた。また、向ヶ丘遊園の休園日である月曜日にも運行していたが、1999年7月に行われた最後のダイヤ改正で休園日を運休する措置がとられていた。1966年(昭和41年)4月23日に向ヶ丘遊園モノレールとして向ヶ丘遊園 - 向ヶ丘遊園正門間が開業した。この路線は日本ロッキード・モノレールが主導したロッキード式モノレールを日本で初めて採用した路線である。1974年の日本ロッキード・モノレール社の解散後も自社で部品を製作するなどして保守整備を続けていたものの、2000年(平成12年)2月13日、台車に老朽化による致命的な亀裂が生じていることが判明し、同月中に運転を休止した。その後、ロッキード式という希少性から改修工事には莫大な費用がかかり、また向ヶ丘遊園の入園客も減少したことから運行再開を断念し、2001年(平成13年)2月1日に廃止され、ロッキード式モノレールは姿を消した。入園客が減少し続けた向ヶ丘遊園も翌2002年(平成14年)4月に閉園し、75年の歴史に幕を閉じた。
駅一覧 路線距離(営業キロ):1.1km 方式:跨座式(ロッキード式)
向ヶ丘遊園駅 - 向ヶ丘遊園正門駅
 @向ヶ丘遊園駅(むこうがおかゆうえんえき)は、神奈川県川崎市多摩区登戸にある小田急電鉄小田原線の駅である。
 @向ヶ丘遊園駅構造は島式ホーム2面4線を有する地上駅で待避が可能である。駅の小田原よりに引き上げ線があり、折り返し列車が存在する。この引き上げ線から直進すると3番ホーム、引き上げ線から左に分岐すると4番ホームである。上り本線からは直進すると引き上げ線から4番線に向かう線路に合流し、右に分岐すると引き上げ線から3番線に向かう線路に合流するという構造である。この構造により、上り列車が3番ホームに進入する際には、分岐器の制限にかかるため、当駅に停車しない特急ロマンスカー・快速急行・多摩急行は低速で通過する。駅舎は北口と南口の2つがある。北口駅舎は歴史的建造物に値するギャンブレル屋根の駅舎であり、開業当初の新原町田駅(現・町田駅)、本厚木駅、大秦野駅(現・秦野駅)、新松田駅と同一の型のものである。また、現駅舎の柱や梁には廃材となったレールが多用されている。
@向ヶ丘遊園モノレール線の向ヶ丘遊園駅が有った場所。
A向ヶ丘遊園モノレール線跡。中央分離帯の所に橋脚があった。
B向ヶ丘遊園モノレール線跡。 写真は『ウィキペディア(Wikipedia)』より。
C向ヶ丘遊園モノレール線跡。五ヶ村堀緑地にモノレール線の橋脚があった。
D向ヶ丘遊園モノレール線跡。
E向ヶ丘遊園モノレール線跡。
F向ヶ丘遊園モノレール線跡。
 G向ヶ丘遊園モノレール線跡。木で覆われているのがモノレール橋脚のミニチュアレプリカ。木で覆われていて解りません(笑)
H向ヶ丘遊園モノレール線跡。
I向ヶ丘遊園モノレール線跡。県道9号線を跨ぐ大きな橋梁があった。
I向ヶ丘遊園モノレール線跡。県道9号線を跨ぐ大きな橋梁があった。
J向ヶ丘遊園モノレール線跡。
K向ヶ丘遊園モノレール線跡。
L向ヶ丘遊園モノレール線跡。
M向ヶ丘遊園モノレール線跡。
M向ヶ丘遊園モノレール線跡。モノレール線の橋脚跡にプレートが埋め込まれている。
N向ヶ丘遊園モノレール線跡。この辺から川を横断していた。
 O向ヶ丘遊園正門駅(むこうがおかゆうえんせいもんえき)は、かつて神奈川県川崎市多摩区にあった小田急電鉄向ヶ丘遊園モノレール線の駅。小田急小田原線向ヶ丘遊園駅は向ヶ丘遊園と1km以上離れていた事から、同遊園地への利用者向けに敷設された向ヶ丘遊園モノレール線の向ヶ丘遊園側の駅として開設された。だが、当駅から向ヶ丘遊園駅までの運賃が100円であり、付近を通る路線バス(200円)に比べ運賃が半額だったため、向ヶ丘遊園への利用者よりも当駅付近に住む住民の多くが当駅から向ヶ丘遊園駅まで利用していた。また、向ヶ丘遊園の休園日(月曜日)も当駅は営業していたが、廃止直前に運休され、閉鎖されていた。モノレール車両の点検作業などは当駅で行われており、終端部の手前に点検設備があった。
 P向ヶ丘遊園(むこうがおかゆうえん)は、神奈川県川崎市多摩区長尾2丁目で1927年(昭和2年)から2002年(平成14年)まで営業していた小田急電鉄系の遊園地。遊園地は閉園したものの、小田急小田原線の駅名として向ヶ丘遊園駅や、近隣の店舗名で「向ヶ丘遊園店」、近隣のビル等では「××向ヶ丘遊園」の様にその名残が遊園地跡地周辺で、多々見られる。また、遊園内にあった「ばら苑」は川崎市が生田緑地の一部として管理を継承し、ボランティアがバラの手入れなどを行い、春と秋の開花時季には一般公開を行っている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
廃線探索 小田急向ヶ丘遊園モノレール線